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世界最大規模を誇る ベルリンのティアハイム

ティアハイムとは【動物の家】という意味です。保護した動物を世話し、新しい飼い主を探す施設です。

1841年のドイツ、馬車をひく馬たちを救う団体が出来た事が動物愛護のはじまりです。

1901年、最初のティアハイムが創立されました。このティアハイムは100年間、2001年まで活動が続けられていました。

ベルリンの壁が崩壊し、東西が統一しましたが、東ベルリンには動物愛護の概念はありませんでした。そのため東ベルリンの動物たちを救うためには今までの規模では足りず、もっと大きな施設が必要だということで出来たのがベルリンのティアハイムです。

創設は2001年です。
ティアハイムの運営は全てボランティアの寄付によって成り立っています。国からの援助はありません。

素晴らしい事に、寄付の金額は年々さらにあがってきているそうです。 広さは、東京ドーム3つ入れてもまだ余るくらい広大で、歩いていると自分は今施設内のどこにいるのかわからなくなってしまうほどでした。 ティアハイムには獣医師もいて、ここに連れてこられた犬達を無料で診察、治療、去勢を行っています。野良猫も連れてくれば無料で去勢・避妊をしてくれます。
ティアハイムに保護されているのは犬だけではありません。猫、ネズミ、ウサギ、モルモット、サル、鳥、ワニ、カメなどなど。多種多様な動物が生活しています。 動物達がティアハイムにくる理由で最も多いのが、飼い主が飼えなくなって連れてくる場合です。とはいえ、日本の飼育放棄という考えとは違います。

飼い主が飼いきれていない状態で無理に飼い続けるよりも、新しい飼い主を探した方がお互いにとって良いのです。 ティアハイムは新たな、よりよい生活する場を探す事の出来るところです。 そのほか、警察が保護した犬、飼い主の死去により行き場がなくなった犬、飼い主により虐待されていると判断された犬も連れてこられます。
過去に闘犬2頭が2歳の子どもを襲い殺してしまう事件がありました。そのためボクサーやマスティフ、ピットブルなどの闘犬は飼育規制があります。家の外ではマズルガードの着用義務。ノーリード禁止。

飼い主は犬の飼育に関する知識、能力認定証、前科歴証明の提示、性格適性テストなど細かく定められています。 チェックが満たされていない闘犬達はティアハイムに預けるよう法律が決まったため、ティアハイムには多くの闘犬種がいます。実に、全体の犬の半数を占めています。

はいってきた闘犬たちは出ていくのも難しいため、なかなか数が減らないのが現状です。

動物たちの部屋はとても清潔で快適そうです。 猫、ウサギ、犬、アライグマ、カメ、どの動物達にも共通しているのは自由に太陽の光のもとに行く事が出来るということ。 犬たちは基本的に1頭に1部屋。室内と屋外を自由に行き来出来るようになっています。ドイツは冬になると極寒のため床暖房もついています。 犬舎の外には大きなドッグランがあり、交代で犬たちが楽しそうに遊んでいました。
そして日本でもぜひ取り入れたいシステムが 、“引き取りをしなくてもティアハイムにいる犬を1頭選んで定期的に世話をする”というものです。ご飯のお金を出したり、ドッグランで遊んだり、散歩をしたりします。

時間に余裕がないのに、子供に『犬を飼いたい!面倒を必ず見るから!』と言われて困ってしまうシチュエーションはよくあると思いますが、このシステムがあれば『一年間欠かさずに通ってティアハイムの犬を面倒を見ることができるなら飼ってもいいよ』と、生き物の面倒を見ることの大変さを体験出来るのでよく考えずに犬を飼い始める人が少なくなって良さそうですよね。
犬たちにとっても色々な人がお世話するより決まった人が何度も足を運んでたっぷり愛情をかけてくれれば嬉しいはずです。

両者にとって幸せな、いいアイディアですね。

ドイツで犬を飼うためのハードルは高く、細かいルールが多く存在します。

他国から学べる事はまだまだ沢山ありますね🐊🐢🐥🐇🐦💗💗💗
このブログの情報は2013年頃現地を訪れた際の情報です。現在は状況が変化している点もあると思います。
ぜひベルリンティアハイムのwebサイトもチェックしてみてください✨
TIERHEIM BERLIN