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犬の脳の話

今回は犬の脳の仕組みについてのお話をします。少し難しい言葉が出てきますが、この仕組みについて理解が出来ると犬の行動のコントロールがとてもしやすくなります。何度か読み直して、こんな時に使える!という状況を想像してみるといいかもしれません。

犬にも感情があります。

恐怖・不安・怒り・喜び・悲しみ・好き・嫌い。人と犬は同じような感情を持っていますが、大きな違いは、犬は【善悪の判断をしない】ということです。そのため、犬は反省をしたり、他人に気を使ったり、後悔したり、未来を想像することもありません。
これは人と犬の脳の構造の違いにあります。脳は脳幹・大脳辺縁系・大脳新皮質の3層に分かれています。

1番内側の部分が【脳幹】です。 呼吸や循環、消化、生殖などの基本的な生命機能を司っています。

真ん中が【大脳辺縁系】。運動神経と感情の反応を管理しています。怒り・悲しみ・恐怖などの感情をつくりだし、反応します。

そして1番外側は【大脳新皮質】です。 言語・記憶・分析・集中・想像などの活動が行われます。感情のコントロール、理性的な判断は大脳新皮質の中の前頭葉で行われています。

大脳新皮質は人間だけが特別に発達した部分です。確かに人間は現実よりも想像と記憶を重視する傾向があります。

犬は今を生き、人間は過去と未来の中で生きていると言えますね。

大脳新皮質にある様々な模範的な観念は、大脳辺縁系の感情を抑制し、脳幹の本能的欲求が社会的に認められた方法で満たされるように調整します。

人は犬よりも大脳新皮質の大きさがずっと大きいです。例えばご飯が目の前に出てきた場合、人は様々な思考を巡らせます。お腹がすいていて食べたくても、それが仕事中ならもちろん手をださないでしょうし、この後に食事に行く約束があるから、ダイエット中だから、健康に良いかそうでないか、、などの理由で食べたいという感情を理性でコントロールします。

犬も割合は小さいですが大脳新皮質が存在するのでごはんを目の前にしても、自分の社会的立場によって他の犬を優先させることもあります。
さて、ここでやっと犬のしつけの話になります。感情の大脳辺縁系、理性の大脳新皮質。

この2つは、どちらか一方が活性化するともう一方のシステムが抑制されるようになっています。

つまり何かに対して犬が興奮するのがわかっているのであれば犬が興奮する前に理性的な行動、例えばスワレなどの指示を与えます。

すると犬の大脳新皮質が活性化、逆に大脳辺縁系は抑制され興奮しないままやり過ごす事が出来ます。

これは興奮する前に指示を与える、そのタイミングがとても重要です。ひとたび大脳辺縁系のスイッチが入り感情的になってしまうと理性的な行動をとらせることがとても難しくなってしまいます。

指示がすんなり受け入れられるように日常的にコマンドの練習をしておくと良いですね。

この方法は、いくらタイミングがあっていても超社会化不足の場合は恐怖や緊張の感情が優ってしまい有効ではないので、まずは社会化。

社会化が出来た上で、ぜひこのトレーニングを試してみてください。