『犬の問題行動を直したい!』
問題を解決するためには、問題の原因を正確に把握する必要があります。 そして表面上の一時的な解決策にとらわれないように注意して、冷静に原因を究明し、問題解決を目指す必要があります。 例えば、【インターホンに吠える犬】。 人が大好きで興奮している犬の場合は『吠えてはいけない』と注意し、来客の対応の仕方を教えれば吠えは改善出来ます。 しかし多くの犬の吠えは、自分のテリトリーへの侵入者に対しての反応です。 警戒の吠えでもレベルは様々です。 🔹人は好きだけど、テリトリーの侵入者に対して吠える ➡人が好きな犬は誰がきたのか確認した後や、おやつや声かけ、指示など他に興味を引くものがあれば吠えは収まります。 🔹人は好きだけど、飼い主さんが甘やかしているために、犬が家や飼い主さんを守る役割を果たすために吠える ➡飼い主さんがリーダーシップをとり、犬の行動をコントロール出来るようになる必要があります。 🔹人が苦手の怖がりさんで、不安になって吠える ➡人が苦手な犬にはドッグキャンプへの参加などで飼い主さんがいない場所で家族以外の人と接し、苦手の克服、社会化が効果的です。人に対しての印象が良いものとなれば不安がなくなり、吠えも改善されます。 🔹人が嫌いで追い返すために吠える ➡人が嫌いで攻撃的になってしまった成犬を人好きにすることはなかなか難しいといえます。自分のテリトリー内であればなおさらです。吠えをやめさせる事を目標にするよりは、安心出来る場所を用意してあげる方が現実的です。日常的にクレートになれさせ、安心できる場所だと教えてあげれば来客時はクレートに入れてあげれば静かにできるでしょう。 犬の性格や状態によって目標は変わってきます。
上記に挙げた以外でも様々な原因と対応策があります。 最初にあげた表面上の解決策というのは、根本的な原因を見落としているようなしつけ方です。 よくあるのは、何度もインターホンを鳴らして犬に慣れさせるという方法。 犬はインターホンに対して吠えているのではなく、インターホンの後にくるであろう【来客】に対して吠えています。 確かにインターホンの音頻繁に鳴らしたり、音を変えれば犬は吠えなくなるかもしれません。 しかしそれは一時的な解決策です。 インターホンに慣れたとしても来客がくれば吠えるでしょうし、新しい音に変えてもすぐにまた吠えは復活するでしょう。 短期間でのしつけの効果は短期間しか持続しません。 犬自身の性格は変わっていないのですぐに元に戻ります。 一時的な変化ではなく、長期的に落ち着いた変化を望むのであれば、それだけ時間と努力が必要です。 目標とした行動が習慣となるようにするには根気強く犬と向き合う必要がありますね。