私たちは、自分が生きていくために必要なあらゆる知識を得るまで年長者の知恵に頼り、それを参考にしながら生きています。 私たち人間は過去の人々の知識や経験を受け継ぎ世の中を発展させてきました。 もしも先代の人から何も受け継ぐ事が出来ないとするならば、今もまだ私たちは森の中や穴ぐらで暮らしていた事でしょう。
一人の人間の寿命の中で宇宙へ行くという夢を達成するのは無理ですが、長い歳月を積み重ね多くの人が研究し続けた結果宇宙へ行く事までもが可能となりました。 【経験豊かな個体を尊重し学ぶ事】 それが教育の根本です。私たちと同じ【群れ】という社会の中で生きる犬にとっても年長者や自分より経験豊かな者に対し敬意を表し、教えを請う態度を持っている事が必要です。 そのように【学ぶ事】に対して喜びを得る性質をもっている犬こそが成長し、他犬に教えを広める事が出来るようなリーダーとなりえるのです。 本来犬は人間の優位を認め、人に対してとても忠実である動物でした。しかし、力だけで抑えつけようとしたり、逆に人の権威などまるで感じられないような甘やかすだけの脱線した振る舞いを続けるうちに犬たちの人に対する態度が大きく変わってしまいました。 例えば、リーダーの言う事を参考にするのをやめ、その代の犬たちの知識だけで生きていくとした場合、彼らは自らの行動から多くの事を学ぶでしょう。何かに対してチャレンジしてみて、失敗したら2度と同じ過ちは繰り返さないでしょう。 しかし、そのチャレンジが命と引き換えになってしまう事も多いはず。 それでは種の保存が出来ません。 群れにとって不利になる行為やその犬が命の危険にさらされるような行為をとった時、リーダーは犬の首をくわえて遠くへ放り投げてでもとめるべきです。
そのような教育の仕方は一見抑圧的なひどい態度に思われるかもしれませんが、これこそが種の保存の維持を可能としているのではないでしょうか。 人も犬も、今日まで生き延びてこられたのは先人の知恵を受け継いできたからこそです。 その声に耳を傾けようとしなければ私たちが発展するための貴重な情報を失ってしまうのです。 自分が生きるための模範、導いてくれる存在がいない場合、あなたならどうしますか? 愛犬にそのような生活を送らせてはいないでしょうか。