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引っ張りの直し方 1mmも期待させない事!

散歩の”上手い” ”下手” は飼い主のリードの扱い方でほぼ決定します。

いつも引っ張られている人は犬が引っ張るようにリードを持っています。

色々な問題行動のしつけの中で引っ張りを直すのは簡単な部類です。

犬の引っ張りを直すためのリードさばきにはコツがありますが、これを習得するのがなかなか難しいのが問題です。

一瞬で状況判断をして、適切な瞬間に、正確な行動を取らなければいけません。

最初に覚えるべき最も重要なポイントは、人が決めたラインより一歩でも前へ出たら絶対にそれ以上進めないようにする事です。

この時の【止め方】をしっかりイメージしましょう。大きな木にリードを繋いでおいで、そのまま勢いよく走ったらどうなるでしょうか。

自分の勢いの反動で引き戻されますね。離れる勢いが強いほど犬にかかるショックも大きいです。

正解はまさにそれです。大体の人はピタッと止めることができず、犬の勢いで腕を持っていかれて”ぐい~”という感じで止まってしまいます。

そうなると犬はこう思います。『もっと勢いをつければ行けそうだ!!』次は止まるどころかもっと強い力で引っ張り始めます。

1mmも期待させない事。『絶対無理。どんなに頑張っても進めない。』そう犬に思い込ませなければ負けです。完全なる諦めが必要です。10回に1回でも失敗したらまた最初からやり直しです。

電柱や木にリードをつけられて、何度も猛ダッシュする犬はいません。人が絶対に動かない物だと犬に認識させましょう。
フレブル、柴犬は首輪が抜けやすく、その為ハーネスを使って散歩をする飼い主さんが多いです。ハーネスは犬にとってむしろ引っ張りを強化するような構造なので、ほぼ引っ張る犬になります。(犬ゾリのような感じで引っ張り易いのです。)ハーネスで引っ張りを直すのは私には出来ません。脚側行進のように横について歩かせることは出来ますが、それは飼い主にずっと集中している状態で、楽しいお散歩には成り得ないのでなしにします。

ラブラドールは運動量が必要な犬種です。未去勢は特に欲求不満で超引っ張ります。力が強すぎるのでピタっと止まれと言われても難しいと思います。ただ、引っ張りを直す前にドッグランで走らせたり、おもちゃの引っ張りっこでたっぷり遊び時間をとる所からはじめてあげて欲しいです。ただでさえ欲求不満でストレスを抱えているのに、さらに楽しいお散歩が引っ張りを直すトレーニングの時間になってしまったら可哀想過ぎます。力が強い犬にはスパイクカラーを使いましょう。犬の首の後ろは敏感な部分です。力の弱い方でも引っ張りの改善が可能です。ただ、専門的な道具なので、はじめて使用する時はドッグトレーナーに相談してからにしてください。

今回は引っ張りの話でしたが、”1mmも期待させない”のはどのトレーニングにも言える事です。

犬は人よりもずっとずっと気の長い動物です。大概人間が先に折れて甘やかしてしまいます。

犬は人間の行動をよく観察していて、どの人間が自分の思い通りにコントロールできるのかをきっちり見極めています。

人によって明らかに態度が違うのはその為です。大体面倒を見てくれるお母さんは優しくて何でもやってくれるので犬はワガママになる傾向にあります。

中途半端に諦めてしまっては犬の根気強さが育つ一方です。やると決めたら強い心を持ってきっちりやり通しましょう!