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しつけ基本編 吠えの直し方 

犬の問題行動の代表ともいえる『吠え』。周囲に誰も住んでいなければいくら吠えても問題ありませんが実際はそんな事はありません。近隣の人々のためにも、飼い主は犬の行動に責任を持って愛犬の吠えをコントロールしなければなりません。

私たちが犯してはいけない最も大きなミスは、犬の吠えに対しておやつや声かけ、抱っこなどのご褒美を与える事です。吠えるのをやめさせるための様々な犬にとってメリットのあるような行為はごまかしに過ぎず、『今なにをすべきなのか』が伝わりません。

吠えで悩んでいる状況の多くは散歩で犬にすれ違うとき、来客など他者に対する警戒吠えです。要求吠えよりも警戒による吠えは突発的でコントロールが難しいからです。

何か問題を解決したい場合は、1つの問題の原因をもっと細かく分解して一つ一つ解決していくのが近道です。色々なことを同時進行してしまうと、難易度が上がりゴールはさらに遠くなってしまいます。

まず、吠えている対象に興奮しないように社会化をする必要があります。犬が苦手なのであればドッグキャンプに預けて沢山の犬がいるという状況に慣れさせましょう。社会化をして、人や犬・物音や刺激を克服しないことには吠えをやめさせることはできません。社会化不足の犬には自分の力で苦手なものを乗り越えてもらう必要があります。そこに人が介入しては、犬の自立心が育ちません。

詳しい話は社会化のブログを参照してください⬇
しかし、対象物に慣れたら警戒吠えが一切なくなるかというとそうではありません。キャンプでは吠えなくても家に帰ったらきっと吠えます。慣れている事と吠えなくなる事は別です。だからこそ分解することが大切です。
step まずは、周囲に対象物がいても反応しなくなる事が第一歩。

step そして次は、呼び戻しやアイコンタクト、オスワリ、フセなど人の指示を理解し反応出来るようにトレーニングします。

step 家で、犬がコマンドを完璧に理解しすぐに反応するようになるまで繰り返し練習しましょう。

飼い主に集中することは周囲の刺激が大きくなればなるほど難しくなります。まだ完全に覚えていないのに犬が吠えて興奮している時にはなおさら無理です。
社会化と人の指示への理解が出来ていれば、吠えを止める事は最初の頃よりもずっとやり易くなっているはずです。

step いつも吠えるような状況になる場所に連れて行って、犬が吠える前にオスワリをさせてしばらくその場所にステイさせます。

文頭で吠えに対しておやつなどで気を引いてやめさせるのはダメだと言いました。おやつをあげるのはオスワリをさせて犬が落ち着いてステイしている時です。大型犬であればフセの方がコントロールし易いです。(ご褒美はおやつよりも、いつも朝夕であげているご飯を完全に抜いて、全てトレーニングで1粒ずつあげるのがオススメです。)

犬が吠えている時に人間が声をあげて注意するのは逆効果です。犬と一緒に吠えている感じになって余計興奮して吠え癖がつきます。

可能であれば犬が立ち上がれないようにリードを短く踏んでおきましょう、そして飼い主さんはただ黙って吠えている対象を見送ってください。動きが制限されると犬も興奮しづらいです。実はここは結構重要です。リードは短くして、犬が引っ張ったり、立ち上がったりしないように気をつけて下さい。

犬の好ましい行動に対してはゆっくり優しく声かけたり、1粒ずつご褒美をあげましょう。

犬の好ましくない行動には、犬にメリットがある事を何一つしない、冷静にその場にあった対応をしていきましょう。